栃木県佐野市がハラールフードでムスリムの観光客が増えています。
ハラールフードとはどんな食べ物なのでしょうか?
日本人の口に合うのかも気になります。ハラールフード対応の佐野ラーメンやハラル餃子が食べられるのはどこのお店なのかもチェックしてみました!
Contents
ハラールフードが栃木県佐野市でブームの兆し?
栃木県佐野市はイスラム教徒の観光客や居住しているイスラム教徒の間で「ハラール料理が食べられる」と人気になっています。
いまや日本食ともいえるラーメンや餃子は、イスラム教徒にとっては禁忌(きんき)の食材が含まれるので食べられない中、ハラール対応のラーメンが出てきたからです。
日本を訪れるイスラム教徒の中で話題を呼び、「日本にいったら佐野へ」というほどに多くの人が訪れる場所となってきました。
ハラールフード対応の佐野ラーメンやハラル餃子はどこで食べられる?
佐野ラーメンを基にしたハラルラーメンやハラル餃子の提供を始めたのは、佐野市若松町の日光軒です。
佐野にはハラールの人も多く住んでいて、佐野駅から歩いてすぐの場所にある日光軒には、もともとハラールの常連客もいて、「餃子が食べてみたい」という声が多かったことから作られるようになりました。
【日光軒】
住所 栃木県佐野市若松町138
TEL 0283-22-7832
営業時間
11:30~15:00(14:30ラストオーダー)
17:30~20:00(20:00ラストオーダー)
※麺・スープが無くなり次第終了
定休日 木曜日と第3日曜日
アクセス
東武佐野線、JR両毛線佐野駅から徒歩2分(114m)
席数 22席(4人掛けテーブル4卓、カウンター6席)
個室無し
全面禁煙
ハラールフードを食べるムスリムの人たちって?
ムスリムというのは、イスラム教徒のことを意味します。
全世界で16億人以上のイスラム教徒がいて、中東のイメージではありますが実際にイスラム人口が多いのはインドネシアだそうです。
インドネシアは人口2億5千万人で(日本の2倍も人口がいるんですね!)
そのうちの9割近い2億2千万人がイスラム教徒なんだそうです。
その他の国でも大半はアジア圏で、パキスタン、バングラデシュ、インドに多くいます。
ムスリムになるには、すでにムスリムで証人となる人の前で、シャハーダという信仰告白を行うことが必要だそうです。
アッラーフ(神)の他に神はなし。ムハンマドはアッラーフの使徒である
という内容のことをアラビア語で唱えます。
もしくは父親がムスリムであるなら必然的に子供もムスリムとなるのだそうです。
日本にくらすムスリムの人口は、10万人~20万人いるとも言われています。
近年は観光で訪れる人も増えていて、年間で数十万人ほど日本へ訪れています。
ハラールフードの禁止食材とは?
一般的には豚肉を食べないことで知られているハラール(ハラル)フードは、他の食肉にもいくつかの制限があり、牛肉や鶏肉なら何でも食べて良いわけではないようです。
豚肉は何が何でもダメですが、牛肉や鶏肉は餌にハラールに違反したものが入っていないことやムスリムのルールにのっとって肉にされたものであれば食べることも可能です。
餌まで知っておかないといけないとなると、まず外食では不可能ですしスーパーで購入する際にも、牛や鶏がどんな餌を食べて育ったのかなんてどこにも書かれていませんから、厳密に守るのであれば食べられる肉はほとんどないですね。
どんな餌だったかなんて、考えもしたことがありませんでした…。
そもそも豚肉を食べることが禁止されているのには「豚は不浄な物」という考え方があることからで、死骸にも触れてはいけないのだそうです。
豚肉はポークエキスとしてスープにも入ってることが多いですしゼラチンが使われているデザートも食べられません。
もっと詳しくなるとトンカツの揚げ油が使われた野菜や魚もNGとなり食べることはできなくなります。
食べ物の他にもアルコールもすべてNGになるので、ワイン・日本酒・ビール・ラム酒も飲めません。細かくなると日本酒やみりんが使われた和食やワインが含まれたフランス料理も食べられません。
ハラール(ハラル)とは、これらのNG食材が入っていない「食べても良い」食材のことで、食べられない食材はすべて「ハラーム」と呼ばれています。
ハラールフードのラーメンや餃子は日本人にも合うの?
ハラール対応の料理は日本人の口には合うのでしょうか。
豚骨ラーメンを筆頭にポークエキスが使われた料理もたくさんありますから、急にそれをすべて取り除くと考えると味気ないイメージもあります。
ハラールのラーメンや餃子を食べた人の口コミを見てみると、
●チキンベースで美味しかった
●こってり派には物足りなかった
●辛みそラーメンが美味しかった(日光軒)
●麺がもちもちでまた食べたい
●あっさりだけど適度なコクもあってスープが美味しい
などなどラーメンの評価ばかりになってしまいましたが、高評価が多いようです。
なによりもハラール対応料理を食べた人の中で断トツの意見だったのは、
「異文化交流のようで様々な外国人がいて楽しかった」
日本にいながら日本ではない空気になるようで、そちらの印象の方が強かったという人が多くいました。
佐野市の日光軒は、基本的には通常もメニューがある中で、ハラール対応のメニューもあるという形なので、店内すべてがハラールという訳ではありません。
ハラールの友人がいたなら是非一緒に行ってみたいですし、友人がいなくても胃に優しそうなので子供と食べに行ってもいいですね。
ハラールフードで佐野ラーメンやハラル餃子が食べられるのはどこ?のまとめ
これだけハラームについて色々決まりがある中で日本で住むにはとても大変でしょうね。
まず外食はできないですし、家で作るにしてもハラール食材をそろえることが一苦労です。
そのため近年では徐々にハラール食材を扱うお店も増えてきました。
そんな中、ハラールに対応した佐野ラーメンや餃子が食べられるとなると、東京からもわざわざ栃木県佐野市まで足を運ぶムスリムの観光客がいるのもうなずけます。
佐野市ではハラール餃子をきっかけに地域の活性化を図っていますので、これからもハラール食材を使った専門店やイスラム教徒が安心して外食できるお店が増えていくでしょう。
ハラール食材だと掲げられるということはきっちり餌や成分まで確認されているわけですから、ムスリムでない日本人でも安心して食べられます。
ハラール餃子発祥の地である日光軒は、今ではイスラム地域のテレビの取材も来ているほどだそうで、これからも多くのムスリムの方々が訪れそうですね。
佐野市近辺にはあしかがフラワーパークや佐野プレミアムアウトレットもありますので、ハラール料理もぜひ味わってみましょう!