子供向けディズニーの英語教材に関連して

子供も大人も対象にしている私たちの英会話教室に来ている小学生の息子さんのパパが、子供向けのディズニーの英語教材を一式寄付してくださいました。

よく見ると、その息子さんが幼児のころに購入したらしく、教材はビデオテープやカセットテープの古いメディアで、それらはほとんど封が切られていません。

 

幼児のお子さんのために英語を身につけさせてやろうと、高額のその教材を購入されたのでしょうが、それほど使われていなくて、場所も取るので英語の教室で使ってもらいたい、とはそのパパの言葉でした。

 

実際、その内容(コンテンツ)はよくできていて、子供にしてみればアニメーションや英語の音楽は楽しいもので、発音レッスン中に出てくる人たちのファッションがちょっぴり「古い」ことを我慢すれば、やはり家庭や学校では充分使えるものです。

そのとき思ったのが、子供用教材に関わらず大人向けの英語やビジネスのトレーニング用のソフトウェアは、基本的な内容はそのまま使えるのに、再生するためのメディアが今に合わないので、使わずに埋もれて行ってしまってはいないだろうかということです。

コンピュータのアプリケーションは、ご承知のように日々ハードウェアとソフトウェアが急速に進展してゆく中で、いかに「互換性」を保ってそれまでのユーザを維持してゆくかが鍵(キー)ですが、同様に、教材のようなソフトウェアもコンピュータにとどまらず、例えばカセットテープからCD、CDからUSBメモリー、そしてさらに新しいメディアに、という風に、広くそのメディアの「互換性」を保っていけたら、その貴重な「コンテンツ」は永続的に「活きる」のではないかと思われます。
ソフトウェアは、それを伝えていくためのメディア(媒体)を、使う人と作る人が「どちらも」その「互換性」を、「補助的に」ではなく「中心に」考えてゆくことはますます「必須条件」となっていくことでしょう。

昔登場したミッキーマウスは、今でも私たちのミッキーマウスであり続けています。それは、意識的か否かを問わず、それを伝える「互換性」が保たれていることを意味します。