生きる(黒澤明監督)映画の主演や評価は?動画を無料視聴する方法も紹介!

映画「生きる」は黒澤明監督のモノクロ作品です。

「生きる」のあらすじや主演キャストに、評価について見ていきます。

昔の映画なのに、お役所仕事というのはこの頃から現代も何も変わっていないですね…。

黒澤明監督作品が一挙に無料視聴できる方法もご紹介します!

 

映画「生きる」(黒澤明監督作品)のあらすじ!

 

平凡に役所で当り障りなく仕事をしている定年間近の渡邊勘治は、自分が胃がんで余命が少ないことを知ってしまいます。

今までの人生は何だったのかと自暴自棄になりかけていたところに、つまらない役所をさっさと辞めて忙しくて地味な仕事でも楽しそうに生きている小田切とよに「課長さんも何か作ってみたらいいじゃない」と言われて、公園を作ろうと立ち上がります。

それから5ヶ月後。

遺影の掲げられたお通夜の場面へ。

ついに公園は完成し、渡邉は雪の日にその公園のブランコに乗っていて最期を迎えたのでした。

 

渡邉の翻弄ぶりを役所の人間が集まって次々に口にします。

色々揉めますが、やはりあの公園は渡邉が作った公園なのだ、と結論がまとまり、事なかれ主義でやってきたみんなも渡邉の後を継いでいけるように前向きに仕事に取り組んでいこうと一致団結します。

 

そして、翌日の渡邉のいない役所では、いつもと同じように書類に事務的に判が押されています。

そして市民課に来た人の要望を聞き「それは土木課へ」というたらい回しの応対がいつも通りに行われています。

いつも通りに。

 

三十年間無欠勤の市役所の市民課長・渡辺勘治はある時、自分が癌に冒されている事を知る。暗い気分の勘治に息子夫婦の冷たい仕打ちが追い打ちをかける。街に出て羽目をはずすが気は晴れない。

そこで事務員の小田切とよと出会い、今までの自分の仕事ぶりを反省する。勘治は心機一転、仕事に取り組むが・・・・・・。

死に直面した公務員の生き方を通して、人間の真の生き甲斐を問いかける感動作。主人公を通して社会への批判も鋭く描かれていて考えさせられる。

主人公を演じる志村喬は、鬼気迫る演技で名優としての地位を確立。夜更けの公園のブランコに乗って「ゴンドラの唄」を口ずさむシーンは、多くの人々に感銘を与えた。

 

映画「生きる」の感想や評価

自分が胃がんであることを知った後、誘われるがままに行ったこともない夜の街へ繰り出します。

楽しい場の中で一人「ゴンドラの唄」をまばたき一つしないで涙をポロポロこぼしながら呆然と歌う姿も主演の志村喬さんに目が離せません。

 

今までが生きていながらもやりがいもなくただ時間が終わるのを待つように過ごしてきた渡邉に、小田切とよは「ミイラ」というニックネームをつけていました。

他にも一緒に働いていた人たちにそれぞれあだ名をつけて、

坂井…こいのぼり
小原…どぶ板
野口…ハエ取り紙
齋藤…定食
木村…糸こんにゃく

と、大笑いしながら話す小田切とよ。

居合わせた喫茶店では若いグループがその中の一人の誕生日をお祝いしています。

生きる価値を見いだせなくなった渡邉が公園を作ることを決めて通り過ぎた時、そのグループがちょうど「Happy Birthday」の歌を歌っているところも印象的でした。

主人公の渡邉は、自分の死が分かった時に初めて自分の人生を生きることができたということなのでしょうね。

 

自分の心が温かくなったような、そして世間に対して冷たくなったような…たまらない気持ちになりました。決して派手な作品ではありません。ところが、徐々に引き込まれていく。そんな作品です。
志村喬の、台詞だけでなくアクションでも魅せる演技に、心を打たれました。
表情の一つひとつが胸に突き刺さり、あのブランコで歌う場面は特に感動しました。それはつまり、前半で歌う姿とラストで歌う姿が違うということです。
当時の社会に対する批判を、前半ではコミカルに描いています。
最初は面白おかしく観ていたのに、実はそれは、”あまりにダイレクトな皮肉”だということに気づかされます。そして、クライマックスで「生きる」意味を見つけた主人公に、小さな希望の光が降り注ぐ。何と巧妙なストーリー構成でしょう。
普通の人生ほど、つまらないものはないのです。それは死んでいるも同然です。
僕たちは、ちゃんと「生きて」いるのだろうか。

 

志村喬さんのアップが多用されますが、こんなに画面の中の人に心を介入されたのは初めてのような気がします。彼以外の出演者もそう、生きた表情の演技が迫ってくる感じで圧倒されました。私が一番、印象に残った場面は、高らかに歌われるHAPPY BIRTHDAY♪の歌声の中、自分の使命に気付くあの瞬間、肉体では命尽きようとしていた人間が、魂で生まれ変わったあの瞬間です。心が揺さぶられました。

 

これからの映画人生において忘れることのできない一本になった。しばらくは、もしかすると生涯、暗闇の中に光る志村喬の眼光が僕の心を捉えて離さないかもしれない。今だからこそ見られるべきと言う言い方はよくされるが、日本国民なら何時如何なる次第の誰しも心にひっかかるものがあるのでは。自らの保守、保身、事なかれに徹する主人公を死んでいると揶揄する冒頭のナレーションに自分を重ねるのでは。やりたいこととやるべきことが一致した人間が燦然と放つ眼の輝きに眩しさを感じるのではないか。

 

これからの映画人生において忘れることのできない一本になった。しばらくは、もしかすると生涯、暗闇の中に光る志村喬の眼光が僕の心を捉えて離さないかもしれない。今だからこそ見られるべきと言う言い方はよくされるが、日本国民なら何時如何なる次第の誰しも心にひっかかるものがあるのでは。自らの保守、保身、事なかれに徹する主人公を死んでいると揶揄する冒頭のナレーションに自分を重ねるのでは。やりたいこととやるべきことが一致した人間が燦然と放つ眼の 「生きる」という題名であるし、実際に主人公の生きる意味を探求するのが主題にはなっている。

 

しみじみ泣けるが、見終わってこんなに清々しい気持ちになれる作品は、そう沢山はない。
誰もが今までの自分の生き方を振り返り、死ぬまでの自分の持ち時間をどう使うかを考えてみたくなるだろう。
生まれ変わろうとしている主人公を祝福するように「ハッピーバースデイ」が聞こえてくるシーン、「いのち短し恋せよ乙女・・」と歌うシーンは今でも時折り思い出す。私の宝物の一つ。

 

映画「生きる」の作品情報

監督 黒澤明
脚本 黒澤明、橋本忍、小国英雄
製作 本木莊二郎
主演 志村喬
映画公開日 1952年10月9日(昭和27年)
上映時間 143分モノクロ

ベルリン映画祭銀熊賞受賞

 

映画「生きる」の主演俳優やその他のキャスト!

渡邊勘治役 志村喬
小説家役 伊藤雄之助
小田切とよ役 小田切みき
坂井(市民課員)役 田中春男
大野(市民課係長)役 藤原釜足
小原(市民課員)役 左卜全
野口(市民課員)役 千秋実
齋藤(市民課主任)役 山田巳之助
木村(市民課員)役 日守新一
渡邊喜一役 小堀誠
渡邊光男役 金子信雄
市役所助役 中村伸郎
患者役 渡辺篤
医師の助手役 木村功
医師役 清水将夫
渡邊たつ(喜一の妻)役 浦辺粂子
陳情の主婦役 菅井きん
陳情の主婦役 三好栄子
陳情の主婦役 本間文子
スタンド・バーのマダム役 丹阿弥谷津子
林(家政婦)役 南美江

 

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他の動画配信サービスでも観られるのか確認してみると、

Hulu(フールー)配信無し
FODプレミアム400ポイントで購入
ツタヤTV400円で購入

となっていました。

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